第2939目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

  • カリスマ的なボディランゲージ


休暇の最終日、私は1分も無駄にせずに楽しむつもりだった。街の中心にある小さな公園を散歩しながら、太陽の下で酒を飲んでいたとき、突然、何かに注意力を喚起された。


白い野外舞台に背の低い中年男性が立ち、情熱的に演説をしていた。すぐに人が集まってきて、私もどいうわけか引き寄せられた。彼の話し方に、大きく流れるようなジェスチャーと話すテンポに、人々を魅了する何かがあったのだ。


演説は40分以上続き、聴衆はどんどん増えて、私はすっかり夢中になっていた。しかしあの男性が何を話していたのか、私にはいまだにわからない。というのも、これはメキシコの小さな街での出来事で、私のスペイン語は惨憺さるものなのだ。