第2824冊目 その話し方では軽すぎます! 矢野 香 (著)


その話し方では軽すぎます!

その話し方では軽すぎます!

  • 促音は幼稚に聞こえる


○「しかし、やはり難しいです」
×「でも、やっぱり、難しいですね」


間違いではないけれど、会話の中で頻繁に使うと軽い印象になってしまう言葉があります。軽いエッセンスを作り出してしまうこれらの言葉には、二種類あります。


一つは幼い言葉です。冒頭の表現は、検討を依頼されていた案件について、取引先に回答する場合です。どちらも伝えている内容は同じです。「でも」「やっぱり」という幼い言葉を「しかし」「やはり」と直しただけです。言葉の終わりに「ね」をつけすぎるのも軽くなる原因の一つですので削除しました。


若者言葉のなごりなのか、管理職や経営者の立場になっても、こうした幼い言葉を使う方をよく見かけます。年相応、立場相応の言葉づかいに、ぜひ直していただきたいものです。


×「でも」→○「しかし」
×「やっぱり」→○「やはり」
×「ね」→○言いきる


「やっぱり」という言葉が軽いのは、間に入った「っ」のせいでもあります。促音と呼ばれる小さな「っ」が入ると、言葉は軽く聞こえてしまうのです。


例えば、「ちょっといいですか」「そうっすよね」「って、どうですか」「頑張りますっ」このように「っ」が入った言葉は、浮ついた印象ではありませんか。


促音を使わない言葉に言い換えると、次のようになります。


×「ちょっといいですか」→○「少しいいですか」
×「そうっすよね」→○「そうですよね」
×「って、どうですか」→○「というのは、どうですか」
×「頑張りますっ」→○「頑張ります」


ずいぶん落ち着いた印象になりませんか。若者言葉、そして、「っ」のある言葉を使用していないか、一度チェックしてみてください。