第2823冊目 その話し方では軽すぎます! 矢野 香 (著)
- 作者: 矢野香
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 眉を使って感情を表現する
では、句読点意外のところでは反応しないのか。
もちろんそんなことはありません。相手の話に笑ったり、驚いたり、悲しんだり、こうした聞き手の喜怒哀楽の感情反応は句読点に関係なくどんどん表現しましょう。
そのとき使うのが表情です。なかでも眉です。表情のなかで私たちの感情が一番表れるのは、目でも、口でもなく、実は眉間なのです。
嫌な話や悲しい話を聞いたときは、つい眉間にしわを寄せますね。
嬉しい話、驚く話をしたときには、目が見開かれ眉が上がります。
感情に合わせて眉は上下しているのです。これをコミュニケーションテクニックで「アイブローフラッシュ」と呼んでいます。眉の「瞬き」フラッシュで、感情を表現するのです。
相手の話は眉で聞く。これが相手の話に真剣に興味を持っていることを示す一番のテクニックだと信じ、日々インタビューをしています。
口の重い大物俳優さんや、公表したくないことが多い警察幹部の方、緊張気味で何を話していいかわからない方も、こちらが眉で聞けば信頼して口を開いてくださいます。眉を動かすタイミングは、「!」です。
「あっ!(眉が一瞬上がる)そのことについてお聞きしたいと思っていました!」
「えっ!(眉が一瞬上がる)そんなことがあったんですか!」
「おっ!(眉が一瞬上がる)それは面白いお話ですね!」
こういたセリフを言う場合に、「あっ!」「えっ!」「おっ!」のタイミングで眉を動かすことで、興味と好感をもって真剣に聞いていることを伝えられます。そのため話し手は、こちらを信頼して、気持ちよく話を続けられるのです。
ちなみに、「眉が一瞬上がる」と書いたのは、このテクニックを紹介すると、眉が上がったままの方が多いからです。
「えっ!(眉が上がったまま)そんなことがあったんですか!(眉が上がったまま)」
これは、わざとわしい演技がかった驚きの表情です。いうなれば「アイブローアップ」です。好意と興味を伝える自然なアイブローフラッシュにするために、一瞬上がった眉は戻すように注意してください。
「えっ!(眉が一瞬上がる→元に戻る)そんなことがあったんですか!」
このように動かすのです。