第2601冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著), マーヴィン カーリンズ (著), 西田 美緒子 (翻訳)
- 作者: ジョーナヴァロ,マーヴィンカーリンズ,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2012/12/05
- メディア: 文庫
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- 足の固定と解放
片足の爪先を急に内側にひねって、もう一方の足の後ろ側に固定してしまう動作も、その人が不安、心配、脅威を感じているサインになる。犯罪の容疑者を尋問しているとき、容疑者がストレスを感じると、よく両脚を足首の部分できつく組んでしまう。女性の場合は、特にスカートをはいているときに、この方法で座るようがよいと教えられている人も多い。それでも足首を組む姿勢は不自然だし、ことに長く続くのは、それも男性の場合、疑ってかかる必要がある。
足首を固定するのも、脅威に瀕したときに辺縁系が命じる、固まる反応のひとつだ。ノンバーバルの観察に経験を積むと、ウソをついている人は質問されている間、固まったように足を動かさなくなること、また動きを制限するように足を固定していることがどれだけ多いか、わかってくる。人はウソをつくとき、手や脚の動きを限定する傾向があるという研究結果と一致している(ヴリジ、二〇〇三年)。ただし、動きが少ないこと自体はウソを暗示しているわけではない点に注意したい。自制と脅威を暗示しているのであって、イライラしてウソをついている人も、不安を和らげるためにそうした行動を利用するだけだ。
足や足首を、もっとしっかり固定してしまう人もいる。実際には足を椅子の脚にからめて動かなくする。これは抑制の(固まる)行動で、やはり、何かがその人を困らせているサインだ。