第2576冊目 一瞬で自分を変える法 アンソニー・ロビンズ (著), 本田 健 (翻訳)
- 作者: アンソニー・ロビンズ,本田健
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2012/05/23
- メディア: 文庫
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- 好印象の人ほど「相手の心」を操っている
ミラーリングの話を聞いた人の中には、そんな不自然で、人を操るようなことは良くないといい顔をしない人もいるが、不自然だというのは当たらない。ラポールの関係にある時は、自然と相手の外見や声の調子などを真似るようになるのものだ。
セミナーの参加者の中の誰かがミラーリングに不快感を示した時は、私は隣に座っている人を見なさい、とあなたと同じ方向を向いて座っているでしょ、と言う。二人とも同じように足を組み、同じ角度に首を傾けて話を聞いている。
数日間、セミナーを一緒に受けただけでラポールが築かれ、いつでもお互いにミラーリングをしているわけだ。
そしてその人に、隣の人についてどう思うかと尋ねると、「すばらしい」とか、「親しみを覚える」と答える。
そこで今度は、まったく違う姿勢で座ってもらい、もう一度隣の人についてどう思うかと尋ねる。
すると今度は、「あまり親しみを感じない」「距離感を感じる」「よくわからない」と答えるようになる。
ミラーリングは、ごく自然なラポールのなりゆきとして起こり、誰でも無意識にやっていることだ。
本章では、ラポールの方法を身につけ、いつでも、誰とでも(初対面の人とでも)思いどおりの結果を出せるようになることを目指している。
ミラーリングが作為的だと言うなら、いつもの調子で話すのと、相手の世界に入り込んでしまうのと、どちらがコミュニケーションがうまくいくか考えてもらいたい。
仮に相手を操ることが目的だとしても、ミラーリングを始めたとたんに、相手と同じ気持ちになるのだから、自分で自分を操ることになってしまうまけだ。
相手を模倣しても、自分のアイデンティティが失われることはない。
むしろ、ミラーリングによって相手と世界を共通するという、強烈で美しい経験は自身につながっていく。