第2568冊目 一瞬で自分を変える法  アンソニー・ロビンズ (著), 本田 健 (翻訳)


一瞬で自分を変える法 (知的生きかた文庫)

一瞬で自分を変える法 (知的生きかた文庫)

  • 強くなりたければ、強いふりをしろ


いったい全体、何をやっているんだと誰もが思うことだろう。実はこれは大騒ぎすることで、今以上に能力を発揮できることを身体で感じようとしているのだ。


もっと力強く、いまだかつてないほどの幸福を感じ、絶対に成功できると信じ、エネルギーに満ちあふれているつもりになっているのだ。


目標達成に向けた心構えとして、すでにそうなった「つもり」になるのも一つの方法だ。やる気になった時の状態を生理学的に再現できるなら、「つもり」になるのも非常に効果的だ。


生理状態は精神状態を一瞬にして変え、劇的な結果をもたらす効果的なツールである。昔から「強くなりたければ、強いふりをしろ」と言われている。これほど真実を言い当てた言葉はない。


私のセミナーの参加者に、自分の人生を変えてしまうようなすごい結果を期待している。断固として行動に移し、夢を実現するには、身体が最高の能力を発揮できる状態でなければならない。


身体が生き生きとして力強く、はつらつとした状態になれば、自然と精神状態もそうなっていく。生理状態――すわなち姿勢や呼吸法、筋肉の緊張度、声の調子など――内面的イメージは完全に結びついているので、一方に変化が起きれば、もう一方もすぐに変化する。


つまり生理機能を変えると、瞬時にして内面的イメージと精神状態にも変化が起きるのだ。


まったくやる気の起きない時など、世の中はどう見えるだろう。疲れて、筋肉に力が入らず、どこかに痛みがある時と、休息十分で、元気いっぱいの時では、世の中が違って見える。つまり生理機能を調節すれば、脳を効率的にコントロールできるのだ。


生理機能が低下していると精神状態も悪くなる。逆に活発なら、精神状態も活発になる。つまり、生理機能は精神の変化を引き起こすスイッチなのである。


事実、生理的変化を伴わない感情というものはあり得ない。また、精神状態の変化を伴わない生理的変化もあり得ない。


精神状態を変えるためには、「内面的イメージ」を変えるか、「生理機能」を変えるかのどちかである。


精神状態を今すぐにでも変えたいと思えば、呼吸や姿勢、顔の表情、動き方をパッと変えればいいのだ。