第2559冊目 入社1年目の教科書 岩瀬 大輔 (著)
- 作者: 岩瀬大輔
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2011/05/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 仕事は根回し2
「基本的なことの合意形成」
「対処可能な反論をつぶす」
根回しとは、行程3と4の間に、こうした作業を入れ込む行為なのです。
僕はいま、政府のIT戦略本部の専門調査会に関わっていて、その部会では関係者を呼んでヒアリングをすることがあります。最近では「医薬品のネット販売規制についてのヒアリング」という回がありました。
販売規制をなくせという人たちと、規制をかけろという人たち、それに厚生労働省の官僚に、ヒアリングに出席してもらいました。
このときも、僕は事前にメールで質問を投げて、事前に回答をもらうようにしています。フィードバックの中で発生した疑問について、さらにもう一度質問をぶつけ、それに対する回答をもらったうえで会議に臨みました。
そのおけげで、短い時間を有意義に使うことができたのです。
根回しという言葉が嫌なら、事前準備、予習という言葉に置き換えらればいいのではないでしょうか。論点をクリアにし、議論を深め、限られた時間を効率良く使うためには、必須の作業だと捉えてください。
根回しは、会議だけではなく企画立案の際にも応用できます。
上司や先輩に事前に耳打ちして得た簡単な反論や不安材料は、調査したり検討を深めたりすることでつぶすことができます。上司とのやり取りは必要最小限で済み、立案から成立までの時間が短縮されることでしょう。それによって仕事のサイクルが早まり、あなた自身の成長もより促進されていくことになると思います。