第2544冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)


できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた

  • 望みの仕事にふさわしい行動をする


「ふさわしい行動」「ふさわしい話し方」の次の目標は「ふさわしい行動」だ。


望む仕事を手に入れるのは、簡単ではない。努力が必要で、ただ普通に仕事をするよりもずっと大切な道のりだ。しかし、努力すれば、それに見合った結果がついてくる。


人格的な強さ、意志の力、固い決意、誠実さ、勇気、経験、豊かな才能、仕事への献身、やる気、図太い神経、そしてカリスマ性――これだけのものがそろえば、望みの仕事が手に入らないわけがない。これは、自己成就予言のようなものである。


まずは、一つ上の行動をしよう。


上司がオフィスに入ってくる様子を観察しよう。何か気づいたことはあるだろうか。電話に出るとき、スタッフに話しかけるとき、顧客を接待する様子はどうか。


ペンの持ち方、コートのかけ方、オフィスのドアの開け方、座り方――あらゆる行動を観察すれば必ず何か発見があるはずだ。万年平社員とは何が違うのかが分かるだろう。


以下は、一つ上の行動をするときの注意すべきポイントだ。


自分自身の言動を客観視する。
成熟した大人になる。
自分への自信を持つ。


一つ上の行動が、傲慢になってしまってはいけない。人当たりよく、鷹揚と構え、洗練されていなければならない。


ここで簡単なイメージトレーニングをしてみよう。


専用の個室を持ったあなたは、ドアがノックされ、何と返事をするだろう。「どうぞお入りください」、それとも簡潔に「どうぞ」だけか。


地位が高くなるほど、無駄にできる時間は少なくなる。ここでは、簡潔な「どうぞ」がふさわしい表現だ、続いて、簡潔明瞭な話し方で、てきぱきと集中して仕事に取り組む――これが秘訣だ。