第2476冊目 入社1年目の教科書 岩瀬 大輔 (著)


入社1年目の教科書

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  • チャンスをつかめる人になれ2


あらかじめ決まっていた予定があるのですから、こういう返事も許されるのかもしれません。しかし、すべての予定をキャンセルしてでも行くべき場面があることを心に留めておいておください。勝負しなければならないときを知り、そのときに徹底してやってください。


「眠気も限界にきているので、今日は帰ります」


これでは失格です。やると決めたら、最後までやりきるのです。


もちろん、勝負どころを的確に捉える嗅覚が、初めから備わっているわけではありません。身につけるには、経験豊富な上司の発した「良いチャンスだから」という言葉の重みをしっかりと受け止める必要があります。何気ない一言を受け流してしまっては、大事な局面を認識することはできません。


誤解のないように言いますが、僕は「飲み会の二次会には行かなくていい」と書きました。だからといって、何でもかんでも「行かなくていい」とは思っていません。この見極めが重要なのです。


仕事において人生においても、僕は勝負どころのタイミングというものがあるような気がしてなりません。サーフィンにたとえると、大きな波が来たときに、いまこの波に乗らなければならないとわかる感覚です。


何があろうとも、この波には絶対に乗る。次にもっとも大きな波が来るかもしれないから、この波はパスしようと思わない感覚。そういう世界観、人生観を持つことが大事だと思っています。


チャンスをつかめる人というのは、必ずしも人より運がいいというわけではありません。チャンスが目の前に来たときに、それに気がつき、思いっきり跳ぶことができる人なのです。