第2463冊目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)


自分変えるのではなく、新しいスキルを学べばいいのだ。


カリスマになる訓練では、カリスマらしい態度を身につけ、アイコンタクトを駆使し、声を調整して、注目を集める方法を学ぶ。たとえば、会話の中で簡単にカリスマを高めるポイントは3つある。


文章の終わりでイントネーションを低くする。
うなずく動作を遅くして、頻度を減らす。
話す前に2秒の間をおく。


いずれも簡単なコツで、価値観を変えるほどのことではない。あなたが望むなら、性格はそのままでカリスマを高められるのだ。


とはいえ、カリスマを高めるスキルや振る舞いは、最初は不自然に思えるかもしれない。しかし、歯の磨き方を覚えたときも奇妙な動作だと思ったかもしれないが、今では毎日の習慣となり、深く考えずに磨いているだろう。新しいスキルの多くと同じように、カリスマ的な振る舞いも最初はぎこちなく感じるかもしれない。しかし練習を重ねれば、歩くことや話すこと、車の運転などと同じように、生まれたときから知っていたかのように身につくだろう。


チェスや歌が上達し、野球の速球を打つためには、意識的な練習が必要だ。カリスマも意識的な練習で伸ばせるスキルであり、私たちは日常的に人と接しているから、実践する場面はつねにある。


個人のカリスマのレベルは、意識的な練習を通じて変えることができる。私自身、数多くのクライアントのカリスマを高める手助けをしてきた。レッスンの前後にクライアントの周囲に話を聞いてみて、人が自分をどのように感じるかを、自分で変えることができるのだとわかった。さらに、カリフォルニア大学バークレー校のビジネススクールから、カリスマとリーダーシップに関するカリキュラムの作成を依頼され、ビジネスパーソンだけでなく学部生と大学院生にもカリスマのツールを指導している。