第2438冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)


できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた

  • 仕事を引き受けるときは慎重に


仕事をすべて引き受ければ、みんなに感謝され、評価される――。そう考えている人は多いが、それは大きな間違いだ。


何でも引き受けるタイプの人は、ずる賢い上司にいいように利用される。さんざん働かされ、しかも評価はまたくついてこない。


今度からは、仕事を引き受ける前には、次のようなことを考えるようにしよう。

  • なぜ上司は忠誠を示し、奉仕することを求めるのか?
  • この仕事は、私の目標達成の助けになるだろうか?
  • この仕事を引き受けたら、会社の上層部の目に自分はどのように映るだろか?
  • 引き受けなかった場合、自分のはどんな人間だと思われるだろうか?
  • この仕事のために、本当に私を必要としているのだろうか?


誰もやりたがらない汚れ仕事を率先して引き受ければ、会社の上層部から「使える人間」として一目置かれることになるかもしれない。その一方で、バカだからこんな仕事を引き受けるのだと、軽く見られる可能性もある。たとえば、ファイリングが専門の人間だと思われるのは得策だとは言えないだろう。


何可の仕事を引き受けるとき、周囲の反応にはさまざまな可能性がある。だからこそ、慎重に考えて、引き受ける仕事を選ばなければならない。自ら仕事を引き受けるのは、本当に感謝され、自分にとってもプラスになると確信できるときだけだ。


もう一つ注意しなければならないことがある。それは、自分から手を上げなくても、同僚たちが後ろに下がってしまったので、一人だけが動かなかったあなたが、その気のないのにあたかも立候補したかのように見えてしまったような状況だ。


こういう状況に陥ったら、一回目ならおとなしく引き受けるのが得策だ。しかし、二回目は絶対に起こらないように気をつけなければならない。ルールの実践者は、同じ失敗は二度繰り返さない。周囲の動きに耳をすませ、みんなと一緒に後ろに下がるようにしよう。