第2365冊目 ゴール―最速で成果が上がる21ステップ  ブライアン トレーシー (著), Brian Tracy (原著), 早野 依子 (翻訳)


ゴール―最速で成果が上がる21ステップ

ゴール―最速で成果が上がる21ステップ

  • 成功のイメージを描ける人が成功する


年齢や分野を問わず、あらゆるリーダーたちの最大の共通点は視覚化です。彼らは理想の未来が、やがて現実になるところを視覚化できるのです。ウォルト・ディズニーは、ディズニーランドが完成する何年も前から、清潔で楽しい家族向けのテーマパークの様子を思い描くことができていました。人生において価値あることはすべて、何かを心に描くことから始まるのです。


人は、常に何らかのかたちで何かを視覚化しています。誰かのことを考えたり、過去の出来事を思い出したり、これから起こることを想像したり、あるいは単に夢想することでさえも、すべて視覚化に当たります。大事なのは、この視覚化の能力をコントロールして、目標達成に焦点を合わせることです。


成功する人というのは、自分が享受したい成功を前もって視覚化できる人です。彼らは新しいことに挑む際、過去の成功体験を呼び起こして思い描きます。やり手の営業マンは過去に成功したプレゼンテーションの記憶を、やり手の弁護士は過去に勝訴した裁判の記憶を、やり手の外科医は過去に成功した手術の記憶を視覚化します。


一方、うだつの上がらない人も視覚化を行っていはいますが、そのやり方がまちがっています。彼らは新しいことをする際、「過去の失敗」の記憶を呼び起こし、思い描きます。同じような状況で失敗したことを思い出して、また同じ失敗をすると考えてしまうのです。その結果、何か新しいことをするたびに、潜在意識には成功ではなく失敗がプログラムされてしまうというわけです。


人の行動は、自己イメージと合致しています。そして自己イメージは、本人が心の中で思い描く像によって形成されています。ありがたいことに、心の中でどんな像を描くかは、良くも悪くも本人次第です。前向きで胸躍るような成功のイメージを描くか、つまずいて失敗するイメージを思い描くかを決めるのは本人なのです。


あなたが生きている間に達成すること、あるいは達成し損ねることのほとんどすべてが、視覚化を正しく行ったかどうかの結果です。振り返ってみると、これまで描いた前向きなイメージは、ほとんどすべてがやがてはそのとおりになったのではありませんか? 学校を卒業することを思い描けばそのとおりになり、初めて恋に落ちる相手を思い描けばそのとおりの人が現れ、旅をしたり、仕事に就いたり、アパートを見つけり、気に入った洋服を買うことを思い描くと、大半はそのとおりの現実が起こったはずです。