第2299目 入社1年目の教科書 岩瀬 大輔 (著)


入社1年目の教科書

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  • 朝のあいさつはハキハキと


あいさつが大事だということは、誰もが指摘することです。


「おはようございます」


朝のあいさつは元気良く大きな声ではっきりと言ってください。上司や先輩が「おはよう」と言ってオフィスに入ってきたら、大きな声で「おはようございます」と返してください。


「小学生に言うような当たり前のことを言わないでくれ」とあなどらないでください。あいさつをしない人、もどもごとつぶやく人が多いのが現状です。社会人として成長していくうえでは、当たりまえのことを当たり前にできるということが、最も大切なことなのです。


ライフネット生命に少し前に入社した、おとなしい若者がいます。普段の彼は、おとなしく、人と話すときにモジモジするようなキャラクターです。


ただ、朝のあいさつは違います。事務所に入ってくるなり、誰よりも大きな声であいさつをするのです。


あいさつされたほうも、彼の声を聞いただけで気持ちが明るくなります。いつの間にか彼のあいさつが朝の風物詩のようになって、何かの都合で彼が不在のときなどは、寂しくなってしまうほどです。


新人は、まず顔と名前を覚えてもらうことが先決です。そして、「あの人と一緒に仕事をしてみたい」と思ってもらうことが大切です。そういう意味では、彼のあいさつは最高の自己紹介になっていると思います。


また、自分より偉い人、目上の人にあいさつするのは誰もが意識していることです。利害関係のない人にどれだけ誠実に接することができるか。その対応を見れば、否が応でも人間性が浮き彫りにされてしまいます。