第2093冊目 FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター (著), 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

  • 目――快適な表情


恋人どうしが「互いに見つめ合ったまま、目をそらすことができなかった」という情景が描写されることは多い。これは実際によくあることで、目をのぞき込む動作は恋愛の決まり事になっている。すでに説明したように、私たちは好きなものをよく見ようとして瞳孔を開くわけだから、恋人どうしが長いあいだ互いの目を見るのもうなずける。しかし、私たちは信頼できない人や状況からも、同じように「目を離さない」。よそ見をして物思いにふけるおいう辺縁系の贅沢を味わえるのは、互いに心からリラックスしたときだけだ。快適なときには、目のまわりの筋肉からすっかり緊張が消えて、目が自由に動くようになる。じっと見つめるわけでもなく、視線が落ち着きなく移り変わることもない。


アーチ型に上がった眉は重力に逆らうノンバーバルで、目が大きく開き、文字どおりたくさんの光を取り入れられるので、相手を認めていることがわかる。だから、家族や仲良しに会うと、思わず眉がアーチ型に上がる。同窓会で大学時代のルームメイトを見つけた瞬間、あるいは好きな人が部屋に入ってくるのが見えた瞬間、私たちの眉はアーチ型になり、瞳孔が広がって、この嬉しい出来事をよく見ようとする。この表情の華々しい変形が「まん丸の目玉」で、眉毛がすばやく、とても大きく上がる――サプライズの誕生パーティーで、主役が到着したときの様子を思い出してみよう。


これらのノンバーバルを意図的に利用すれば、自分の言いたいことを強調し、話している内容を前向きにとらえている気持ちを相手に伝えることができる。