第2067冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著), マーヴィン カーリンズ (著), 西田 美緒子 (翻訳)
- 作者: ジョーナヴァロ,マーヴィンカーリンズ,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2012/12/05
- メディア: 文庫
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- 小鼻を膨らます
すでにあげたように、小鼻を膨らますのは緊張感のなせる業だ。恋人同士がいっしょにいるときには、二人の小鼻が少しだけ膨らんで、興奮と期待に満ちた表情をしていることが多い。恋人たちはお互いのフェロモンの香りを吸ったために、無意識にそのような表情をしているにちがいない。小鼻を膨らます表情は、その人が何かをやろうとしていることの手がかりになもなる。必ずしも性的な意味に限らず、体を使って何かをしようとしている強力なシグナルだ。急な階段を上ろうと身構えたときから、書棚を動かす用意をしているときまで、さまざまな状況が考えられる。人が体を使う準備を整えると、酸素を取り入れるので、小鼻が膨らむ。
捜査官としての私が町で男に出会い、その男がうつむいて小鼻を膨らませながら「プロボクサー」ふうの足で身構えていたなら、その男は「言い争う、逃げる、戦う」という三つのうちどれかを準備していると疑うことになる。近くに攻撃するか逃げるかもしれない人物がいるときは、小鼻の膨らみに、いつも注意していなければならない。そしてこれは怪しむべきたくさんの行動のひとつとして、子どもたちにも注意するよう教えておくべきだ。そうすれば、特に学校や公園で、人が危険な状態になっていくのに気付きやすくなる。