第1245冊目 バカでも年収1000万円 [単行本] 伊藤 喜之 (著)


バカでも年収1000万円

バカでも年収1000万円


超速行動」でエリートたちを置き去りにする


「人の倍の量、仕事しろ!」、「若いうちは休みなく働け!」とはよく聞く教えですが、本当にそうでしょうか!?


輸入車関係の商社時代、入社当時に「なりふりかわまずやってやろう!」と決め、連日、家に帰っても、深夜2時まで仕事をし続けたことがあります。ところが、1ヵ月たっても2ヵ月たっても、まるで成果は上がりませんでした。


自分なりにがんばりまくったつもりでしたが、評価は人並み以下。


僕には、行動の「量」で、「質(クオリティ)」をカバーすることができませんでした。


そこで僕は、こう考えました。


「量でダメなら、スピードだ!」


「質を高くできない分を、量でカバーしようとする人は」たくさんいるけれど、「質を高くできない分を、行動のスピードで圧倒的にブッちぎる人」は、ほぼいません。


「だとすれば、人の5〜10倍のスピードで行動をするだけで、劇的&圧倒的に目立つことができるのではないか!」


これが僕の仮説でした。


「質」で勝負しようとすると、どうしても「非常に高い能力」が求められますが、「スピード」があれば、「すぐに、そして速く動けばいいだけ」だから、能力はいりません。僕のようなバカリーマンでもできるんですね。


53ページで書いたように、社長の三輪から本を渡された僕は、「いますぐ読んでいいですか?」といっても、仕事そっちのけで「すぐ」に読みはじめ、読み終えると「その場で」セールスレターを書いたのです。


「40件の新規顧客」を獲得できた勝因は、「バカ6大奥義?」である「成功の糸」とつかんだあとで「フルスピードで、すぐに行動した」からです。


「仕事の質」をカバーできるのは、「行動の量」ではなく「行動のスピード」なのです。


それどころか、僕は、「スピードは、質に勝る」とさえ考えています。


「人の5〜10倍のスピードで、超速行動しろ」


これが「バカ6大奥義?」です。


「スピード」は、それだけで相手に強烈なメッセージを与えます。


たとえば、「この人はすごい」とあなたの尊敬する人物から商品やサービス(お店、本、セミナーなど)を勧められたら、躊躇せずに、即、その場で購入(注文)してください。


尊敬する人物のイチオシ商品だったら、「迷っているヒマ」などはありません。


「即、その場で買う!」たったそれだけのことで、「キミは将来性があるね!」と一目置かれるようになり、その人と一瞬で親しくなれるのです。


僕は、あるセミナーに参加したときのことです。


となりに座っていたMサン(一部上場企業の取締役)と名刺交換ををさせていただき、後日、もう一度お会いすることができました。


そのときMサンは、僕の名刺に「ビジネス書を1日1冊完読」を書いてあったことを思い出し、僕に尋ねました。


「伊藤クン、本はきちんと整理できているの? 積読になっていない?」


Mサンに指摘されたとおり、僕の家には、読んでいないたくさんの本が「積読」になっていました。


「積んであるだけで、読んでいない本もあるんです」と答えたところ、Mサンは「それはね、解決できるんだよ」と嬉しそうな顔を見せました。


解決策をうかがうと、


「ブックタワーを使うと便利だよ。仕切りが細かいから収納しやすいし、読みたいときにすぐ読めいるし。私もこれで積読が解決されたのだけれど、ええっと、商品名は何だったかな……?」


おお、いよいよ超速行動の出番かぁ〜」と思った僕は(笑)、持っていたパソコンをすぐに開き、Mサンが商品名を思い出す前に、「おそらく、これだろう」と目星をつけた商品を「ポチッ」と購入したんです。その間、たったの20秒……。


「Mサン、この商品ですか? いま、購入しました!」


Mサンは僕の様子を見て、「そうそう、それだよ。えっ? もう買ったの?」と、その3日後、
Mさんは「メルマガ」で、僕のことを絶賛してくださったのです。


「勧められた商品をすぐにその場で申し込む人さえいる。自分の持ち場で活躍する人の行動の速さには感心されられます。普段から行動的だから、迅速なジャッジができるのだろう……」


といった内容だったと思います。


メルマガには僕の名前のこそ出ていませんでしたが、あきらかに、僕の「行動のスピード」を評価してくださった内容でした。


僕がやったことといえば、「ブックタワーをその場で、即、注文しただけ」つまり、「指をポチッと動かしただけ」ですが、圧倒的なスピードで行動を起こした結果、Mサンに強い印象を与えることができたのです。


僕は企画書も書いていません。プレゼンもしていません。ただ人より速くクリックしただけ、クリックするだけだから、おバカでもできる! けれどそれがきっかけで、Mサンの会社(一部上場企業)から、その後、「コンサルティング契約」をいただくことができたのです。