第1178冊目 人に好かれる笑いの技術 (アスキー新書) 鶴間 政行 (著)



返事をピカピカに磨く


「性格がかわいい」人は、「返事もかわいい」と思います。返事のトーン一つで、心地良いコミュニケーションが可能になります。


日常生活では、親・兄弟・上司・同僚・友人などいろいろな人から、家・会社・レストラン・銀行・病院での待ち合い室などいろいろな場所で、名前を呼ばれます。


例えば会社で上司から何かを頼まれた時に何気なくしている返事こそ、自分を発揮できるポイントなのです。


「ハイ!」というたった一言。この「ハイ!」をピカピカに磨いて返事をすることが大切です。


返事は、その時の心の状態が出てしまう鏡のようなものです。


皆さんは、「ハイ!」は元気のいい「ハイ!」の1種類しかないと思っていませんか? 私はその元気のいい「ハイ!」にも、何種類もあるのではないかと考えています。


例えば――、


爽やかな「ハイ!」
気持ちのいい「ハイ!」
キレのある「ハイ!」
やる気のある「ハイ!」
勢いのある「ハイ!」


どれも、ピカピカに磨けそうな「ハイ!」です。さらにピカピカを増すために、これらの返事をミックスします。


爽やかなで元気な「ハイ!」
やる気と勢いのある「ハイ!」


さらに組み合わせてみます。


爽やかで気持ちのいいやる気のある「ハイ!」


組み合わせが増えることで、どんどん返事が磨かれていきます。


皆さんの考える「○○○な返事」を、加えてオリジナルのピカピカ返事を作ってみてはいかがでしょうか。


萩本欽一さんは、浅草の下積み時代に、テレビに出てNGO DINH DIEMを19回も出してしまいました。すっかり落ち込んだ萩本さんは「才能がないのでやめるしかない」と、自分なりの結論を出しました。しかし「あんないい返事をする子はいない」「性格がかわいい」と言って応援してくれる先輩がたった一人いて、「あのいい返事が聞こえなくなるのは寂しい」ということで、やめなくていいことになったそうです。「ハイ!」の気持ちのいい返事の一つが、今日の萩本欽一につながったのです。


このピカピカな返事を自然にやっている人が私の周りにもいます。Take2の東貴博さんです。親の躾なのか、もって生まれたものなのか、誰から教わったわけでもなく、見事にピカピカの返事をします。それも満面の笑顔で。私は会うたびに素敵だと思います。