第1201冊目 その話し方では軽すぎます! エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』 [単行本]矢野香 (著)
その話し方では軽すぎます! エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』
- 作者: 矢野香
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2012/03/07
- メディア: 単行本
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気品が漂う笑い方のレッスン
軽く見えてしまうクセ、ナンバーワン。それは自分の話に自ら笑うクセです。ご自分の頭の中には、伝えたい内容やそのときの様子が鮮明に浮かんでいるのかのしれません。
しかし、聞いている方にはさっぱり伝わってこない。それなのに話している人だけ愉快そうに笑っている。なんて軽々しい態度でしょう。自嘲でみにフフンと笑う場合も同様です。
笑いは、一人で起こすものではありません。相手とのコミュニケーションのやりとりのなかで発生するものです。自分の話に自分で笑ってしまう人たちは、もしかしたら何かがおかしくて笑っているのではなく、相手に良い印象、明るい印象を与えようとして笑っているのかもしれません。
もしそうだとしたら、笑うよりも良い方法があります。それは、本当に笑うのではんく、笑っているように見せる、という演出です。
自分の素の顔を、笑っているような顔にしてしまうのです。
とても簡単な体操があります。時間はわずか1分。用意するものは鏡だけです。
トレーニング前、鏡の前で素の状態の口を確認しておきましょう。
次に、上の歯だけを8本見せる笑顔を作ってください。大スマイルです。口の両端から頬の筋肉に向かって斜め上に引き上げるような感覚です。そのまま1分間キープ。ただそれだけです。
実際にやってみた方ならわかるはずです。作り笑顔を1分キープし続けるのはかなりキツイことです。口の端や頬がプルプルと震えはじめるはずです。プルプルしはじめたら、筋肉が鍛えられている、鍛えられている、と楽しみながら、つくり笑顔は崩さないように頑張ってください。
このとき、目は笑っていなくてもかまいません。このトレーニングをしていただくと、たいていの方が40秒を過ぎたあたりから目が据わってきます。それでいいのです。いま鍛えているのは笑い方ではなく、口の筋肉なのですから。
さあやってみてください。
はい、1分。
1分たったら、すぐその場で鏡を見てください。
ほら、口角が上がっているでしょう。
この体操を毎日続けていると、素の顔をチェックしたときに、口の両端の口角が自然に上がって笑ったような顔になります。笑ったときに左右の口角の高さが揃います。
この「作り笑顔体操」をトイレの中で、お風呂の中で、他人に視られる心配のないちょっとした空き時間を使って、私は毎日何回も行っています。への字口の方でも、笑ったように見える口に変わりますから、だまされたと思ってやってみてください。