第１１０５冊目　フォーカル・ポイント [単行本（ソフトカバー）]ブライアン・トレーシー (著), 本田直之 (監修), 片山奈緒美 (翻訳)

お金が貯まる習慣を身につけよ

言うまでもなく、この世には経済的成功につながる習慣や行動が存在する。

いちばん大切なのは「まずは自分自身に還元する」という習慣だ。ジョージ・Ｓ・クレイソンが名著『バビロンの大富豪』で書いているように、「稼いだものは、すべてのその一部を自分のもととして取っておく」習慣を身につけよう。

収入のなかから、まず自分のためにお金をつかうようにしよう。そのうえで一生を通じて収入の一〇パーセントから二〇パーセントを貯蓄するのがゴールだ。

もし収入の一〇パーセントも貯蓄する余裕がなければ、一パーセント分を貯めることから始めよう。借金を完済する前であっても、貯蓄と投資を始めておこう。

まずは貯蓄を始めて、それから持っている資金で負債を完済しよう。今すぐ貯蓄の習慣を身につけることがとても大切なのだ。

毎回の給料の総額から決まった割合を貯蓄する習慣を身につければ、やがて自分自身とお金に対する姿勢を大きく変えることになるだろう。すぐに収入の決まった割合の金額で生活しながら、快適に暮らせるようになるはずだ。

経済的に自立するため、あなたは何よりも倹約の習慣を身につけることが重要である。どの支出も実際にお金を使う前に、本当に必要なのかをじっくり考えよう。

高額の買いものをしたくなったら、一日（あるいは一週間、一ヶ月）買うのを先延ばししてみよう。その間にその品物を本当に買うべきなのかをじっくり検討して、本当に必要と判断したときに買いにいけばいい。大きな買いものを先延ばしすると、実は買う必要がなかったとわかることは少なくない。

さらに何よりも役に立つ習慣は、節約や投資の楽しみを学ぶことだ。たいていの人は節約というと犠牲が伴って辛いとか、制限があっていつも物足りない感じがすると考える。だから、節約をしない人が多いともいえる。しかし、この考え方はまちがっている。

実際、経済的に成功した人は支出を控える代わりに、長い時間をかけて蓄財することに幸せを感じている。そして、定期的に貯蓄し、経済的にますます自由になれるという感覚を楽しいんでもいるものだ。