第978冊目 図解 たった3分で人を引きつける「話し方」 (知的生きかた文庫) [文庫]箱田 忠昭 (著)
図解 たった3分で人を引きつける「話し方」 (知的生きかた文庫)
- 作者: 箱田忠昭
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2006/12
- メディア: 文庫
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戦略的に「アイコンタクト」を使う法
基本は「ワンセンテンス・ワンパーソン」
前述したように、表情のなかでも、とりわけ重要なのは目の動きである。そこで、ここではアイコンタクトについて述べてみよう。
プレゼンテーションにおけるアイコンタクトの基本は、「ワンセンテンス・ワンパーソン」だ。これは、ひとつのセンテンス(=文章というより事柄)を話しているときは、1人の人だけを見るということ。目を合わせて、その人に向かって話しているという形をとるのだ。途中で視線を動かしてはいけない。
その相手が〝コックリさん〟ならば、センテンスの切れ目で首をこころもち上下に動かすと、相手もつられてうなずくはずだ。それを見ると、自分の意見に賛成してくれたようで、気持ちを落ち着けることができる。
視線の動かし方はどうすればいいのか。まさか、ずっと1人に視線を注ぐことはできない。これにも、ちゃんと技がある。
話を始めるとき、実は最初にアイコンタクトをとるべき人がいるのだ。その人とは、会場の最後列の中央に座っている人である。その人に「おはようございます」などとあいさつの言葉をかけ、会場の広さにあった声の大きさをつかむのだ。
その人を最初のパーソンに、次はその人とは対角線上にいるパーソンに目を向ける。顔も体も大きく向きを変えることで、会場全体と話していることを示すのである。
さらに3人目は別の対極の前方にいる人、4人目はその斜め前にいる人と、ジグザグに視線を前に移していく。
これを「ジグザグ法」と言い、私はアイコンタクトによる視線の動かし方の奥の手にしている。