第909冊目 人を10分ひきつける話す力 [単行本]

斎藤 孝 (著)

人を10分ひきつける話す力

人を10分ひきつける話す力

1分間、自分の中で語りかける練習

話すときには、図化したものを記憶しておいて、1回練習しておくといい。練習は人に聞いてもらわなくても、自分の時間を区切ってやってもいい。

私は、学生に1分間の話をしてもらうときは、その前に学生全員に、「今から1分間計るので、その間に心の中でひたすらつぶやいてください」と言う。「内言」といって、自分自身に語りかける時間をつくるのだ。

すると1分の時間感覚がわかると同時に予行演習にもなる。自分に向かって、内側の言葉として話した言葉は外に出てきやすい。

アナウンサーのように話し慣れている人たちでも、CMの時間に何度も何度もつぶやいて予行演習している。体を使って子どものように素直に声を出すのは、意外にに効く。

図をつくっても、自分の中で1度内言をしてみないと、人前で話すのは難しい。1度めは図を見ながら内言をやって記憶したら、今度は見ないでもう1回やってみよう。