第853冊目 采配 落合博満 (著)

采配

采配

会社から「10の契約を取れ」というノルマを与えられたら、自分の目標は13〜15に設定するべきだ。そして、できることなら「僕は15の契約を取りますよ」と周囲に公言するのがいいだろう。目標というものは、心に秘めているだけでは達成への底力が生まれない。わずかの差で達成できなかった時、「みんな目標を下回っているんだから」などと自分で言い訳を探して納得してしまうものだから。15の契約を取ると公言し、12しか取れなかった。「おまえは口だけだな」と上司や先輩から言われれば、一番悔しいのは自分だろう。だが、心の中に浮かぶのは「みんな目標を下回っているんだから」ちう言い訳ではなく、「今度こそは見ていろよ」という反骨心になるはずだ。自らの自尊心に火をつけるのも、目標達成の手法のひとつだと思っている。落合博満