第658冊目 「聞き出す」技術 つい、相手も話す気になる! 伊東明/著

つい、相手も話す気になる! 「聞き出す」技術

つい、相手も話す気になる! 「聞き出す」技術

目線の高さも意識する
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私は高校時代、玩具店でアルバイトをしていたことがあります。そのときに店長から言われた言葉で今でも覚えているのが、「必ず子どもと同じ目線になってしゃべりなさい」ということです。


言われた通りに実践してみて、店長の言葉の意味がわかりました。同じ目線になって子どもに話しかけると、相手もまるで同世代と会話しているかのように、親しみを込めた表情でリアクションを返してくるものです。


コミュニケーションをとるときには、相手との目線の高さも意識しておく必要があります。目線の高低が、相手との理想的な上下関係に直結するからです。


上から相手を見下ろすようなポジショニングで話しかけると、相手に話すことを強制しているような形になります。「相手から言質をとりたい」という場合にはいいでしょうが、本音を引き出すのは難しくなります。


対等な立場で話を聞き出したいのなら、目線の高さを合わせることです。特に上司が部下に対してこれをやると、「役職は自分のほうが上だが、同じ仕事に取り組んでいる仲間として話を聞きたいんだ」というメッセージを強く打ち出すことができます。


また「相手から教えを請いたい」というときには、下から見上げるような形をとると効果的。「何も知らない私に、どうかおしえてくださいませんでしょうか」というように、こちらが劣位にあることを相手に知らせるポジショニングになるからです。


目線の高さ1つで、相手の心理がまったく違ったものになるのです。


あなたに、すべての良きことが、なだれのごとますように♪


目次


プロローグ なぜ「聞き出す技術」が必要なのか
1章 相手が「話してくれない」のには理由がある
2章 相手から話を聞き出すには、雰囲気づくりで9割が決まる!
3章 つい話したくなるしぐさ、話す気がなくなるしぐさ
4章 話す気にさせるかどうかは、「コメント力」にかかっている!
5章 「質問力」を徹底的に磨け!


今日の声に出したい言葉


「人間は起こることよりも、起こることに対する見解によってひどく傷ついてしまう」――モンテーニュ


つい、相手も話す気になる! 「聞き出す」技術

つい、相手も話す気になる! 「聞き出す」技術