第653冊目 最短で結果が出る超仕事術 荘司雅彦/著

最短で結果が出る超仕事術 (講談社BIZ)

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「声」には大きなインパクトがある
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まず、いささか乱暴な言い方ですが、


「話の内容より声が大事」


と断言してみたいと思います。


何を言っているのかとお怒りになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、各種の研究によると、「声の効果」は「話の内容」よりも聞き手にインパクトを与えるという結果が出ています。ちなみに話の内容が与えるインパクトは、インパクト全体のわずか7%にすぎないと言われています。


最近、日本でもヴォイス・トレーニングに励むビジネスパーソンを見かけます。アメリカではヴォイス・トレーニングは、働く人にとって極めて当たり前の訓練だと受け止められているようです。


では、どのように声を出すようにすればいいのでしょうか。


ビジネスシーンで、特に交渉事などのときは、胸からやや低めの声(チェスト・ヴォイス)を出すようにして、普段よりも若干スピードを落とすくらいで話すと効果的です。


この点に関しては、最近、ヴォイス・トレーニングに関する興味深い書籍がいくつか出ています。関心のある方には一読をお勧めします。


また、日本のビジネスシーンで「まだまだ、なっていないなあ」と感じさせられるのが、会社や事務所に電話をかけたときの、先方の秘書やオペレーターの最初の一声です。


この最初の一声が、はきはきと明るい声で返ってくると、「ああ、この会社は細かいところまでしっかりしている」という印象を受けます。逆に、最初の一声が、モゴモゴしていたり、つっけんどんだったりする場合は、会社そのものの将来に疑問を感じてしまいます。


このように、声は内容以上のメッセージを相手に与えます。


特別な教室に通うのもいいですが、そこまでしなくとも、まずは書籍やCDで声の出し方などを学んでみてはいかがでしょうか。身内同士でお互いの声の聞こえ方を遠慮なく論評し合ったり、自分の声を録音して悪いところを直していったり……といった努力は、思わぬところであなたをピンチから脱出させてくれるものです。


あなたに、すべての良きことが、なだれのごとますように♪


目次


第1部 広く、細かく情報を処理するのがすべての基本だ(「急がば回れ」の習慣が差をつける
厄介な仕事から片づけよう
スケジュール管理はローテクがベスト
ワーキングスタイルのない人に成果は出せない
個別の情報帳を作ろう)
第2部 効率と長期的視野を重視してアクションを起こせ(スピードで稼ぐことを忘れるな
相手の立場に立って考える癖を身につけよう
仕事の山は前倒しに崩せ
仕事に「パレートの法則」は当てはまらない
書類はコア部分だけを読んで処理しよう)
第3部 心理を読み、人間関係を制する人が勝者になる(「自分でやる仕事」と「人に任せる仕事」をきっちり分けよう
「自称プロ」ではなく「本当のプロ」をめざせ
会議は2種類に分けて効率化せよ
「哀しきイエスマン」に気をつけろ
人脈の力を信じるな)


今日の声に出したい言葉


よくよく考えてみると、私たちの日常生活の中では、音読する機会は意外と少ないものです。せいぜい、小学校の国語の授業くらいでしょう。日ごろ、新聞や雑誌、小説やエッセイを声に出して読む人はまずいません。――永井譲治

 

編集後記


荘司雅彦さんはおっしゃられていた書籍やCDですが、私は白石謙二さんがお勧めです。特にDVDはCDでは分からない口の開け方や、体の使い方が分かるの1度ご覧になると良いと思います。


CD付き 成功するための声の出し方・話し方

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DVD付き 人に好かれる声の磨き方と話し方

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最短で結果が出る超仕事術 (講談社BIZ)

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