第439冊目 影響力の武器 なぜ、人は動かされるのか 第2版 ロバート・B.チャルディーニ/著 社会行動研究会/訳

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

  • 魔法のピンストライプ

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私たちの文化では伝統的に権威者の地位を示すものと見なされ、効果をあげている装いがもう一つあります。仕立ての良いスーツです。これもまったく知らない人から驚くほどの承諾を引き出すことができます。


たとえば、テキサスで行われた実験では、研究者が31歳になる1人の男性に交通法規を破るように依頼しました。いろいろな状況で信号を無視して道路を横断するようにさせたのです。その内の半分の状況では、彼はピシッとしたビジネススーツを着てネクタイをしめていました。他の場合には作業服を着ていました。研究者たちはそこからちょっと離れた場所から、信号待ちをしている歩行者のなかでその男性にくっついて道路を渡ってしまう人が何人いるかを数えました。


笛吹きの男をあと追って集まって来たハーメルンの町の子供たちのように、スーツを着ていた場合は、作業服の場合の3.5倍もの歩行者が彼のあとを追い、信号を無視して道路を横断しました。しかし、この場合、魔力は彼の笛から生じたのではなく、スーツのピントライプから生じたのです。

  • 今日の名言

「人は天国を作り出すことも、地獄を作り出すこともできる」――ジョン・ミルトン

第1章 影響力の武器
第2章 返報性-昔からある「ギブ・アンド・テーク」だが・・・・・・
第3章 コミットメントと一貫性-心に住む小鬼
第4章 社会的証明-真実は私たちに
第5章 好意-優しい泥棒
第6章 権威-導かれる服従
第 7章 希少性-わずかなものについての法則
第8章 手っとり早い影響力-自動化された時代の原始的な承諾

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか