第152冊目 あたらしい戦略の教科書 著者/訳者名 酒井 穣 著

あたらしい戦略の教科書

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変化を受け入れさせるには、企業がいくらでもあるように訴え、希望を効果的に見せることで、「現状維持のほうが危険であり、変化の先には希望がある」と認識させるとよい。

他人を巻き込むためにもっとも有効なのは「情熱の伝染」である。情熱は言葉では伝わりにくい。実際の行動や態度で表現するべきである。

戦略に反対する人を「抵抗勢力」と認識し、遠ざけてはならない。反対する人には個別に説得に当たり、それぞれを孤立させなければならない。

プロジェクトの進行状況は、「どれだけ達成されたか」ではなく、「あとどれだけ仕事が残っているのか」という視点で把握するべきものです。

アドバイスは、たとえ適切なものだとしても、まず採用されないという現実を知っておくべきです。

相手が100%間違っているように思えたとしても、相手は決してそうは思ってはいません。

重要な話だと感じたときに、「真剣に聞いている」という態度がとれるかどうかで、戦略家の真価が決まります。メモを取るなり、相づちを入るなりする。

「笑うのは幸福だからでない。むしろ笑うから幸福なのだ」哲学者アラン

説得したいのであれば、相手の価値観に配慮する必要がある。

いかに優れた戦略を描いても、それが実際に実行されなければまったく無意味なのです。

戦略は、短く覚えやすいキャッチコピーにして共有好くことで関係者に戦略を売り込み、戦略に沿った実行を引き出すことを狙う。

最悪のケースに備えて、バックアップ・シナリオを準備しておく。

「幸運の女神は、準備していた人だけに微笑む」ルイ・バスツール

「そもそも測定できないものは、正しく管理できない」

戦略に差が出るのは大局観においてではなく、その細部においてである。

高い目標をベースとした戦略のないところに、飛躍はありえません。

人は結果論で批判する。

悪い情報が伝わる速度というのは、良い情報に比べて遅くなる。

戦略が実際に走り始めても情報の収集をやめてはいけない。

「状況の4分の3は霧の中」信頼できる事実は25%程度、残りは推測するしかない。

インタビューのプロは、事前に相当な準備をしつつも、インタビュー中は、問題について「よくわかっていないフリ」や「単なるバカのフリ」をすることが多い。

人は潜在的に「自分の話を誰かに聞いてもらいたい」と考えている。

「思慮に富む武将は、配下の将兵を、やむ得ず闘わざるを得ない状況に追い込む」マキャベリ

第1章 戦略とは何か?(戦略とは「旅行の計画」である
大学受験の戦略を考える ほか)
第2章 現在地を把握する―情報収集と分析の手法(情報力が戦略を簡単にする
集めるべき情報・行うべき分析とは何か? ほか)
第3章 目的地を決定する―目標設定の方法(目標は何のためにあるのか?
目標設定の怖さを理解する ほか)
第4章 ルートを選定する―戦略立案の方法(戦略は本当に必要なのか?
スイート・スポットをシェアし、戦略を育てる ほか)
第5章 戦略の実行を成功させる(人を説得するための方法論を知る
組織トップのコミットメントをマネジメントする ほか)

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