第3188冊目その話し方では軽すぎます! 矢野 香 (著)
その話し方では軽すぎます! エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』
- 作者: 矢野香
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2012/03/07
- メディア: 単行本
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- 情報源を明らかにする
次に「情報源を明らかにする」とは、自分では確認がとれない内容について話す場合に使います。先程の例では「担当者によりますと」がその部分に当たります。「〜によると」「〜によりますと」とう言葉を使うと、自然に情報源を明らかにすることができます。ニュースでも、「日銀によりますと」「警察の調べでは」という言葉をよく耳にするはずです。これは、記者が実際に調べたわけではないが、警察発表はこうだ、という事実を視聴者の皆さまにお伝えしているという立ち位置なのです。
話に重みをつくるものは「事実」です。事実が入っているからこそ、その話は説得力を生み、信頼を勝つ取ることができます。
ところで、あなた語るその事実は裏付けを取っていますか。証明されていないのに、証拠がないのに事実と思い込んで話していませんか。
「テレビで放送していた」「新聞に書いてあった」「ネットで見た」「誰かが言っていた」このように、見たこと、聞いたことをそのまま事実として話すのは軽率です。報道記者のように、自分の足を使って取材した一次情報が一番の事実です。しかし、私たちは日常的にこうした取材をするわけにはいきません。
では、一次情報とは何か。それは個人の経験です。自分の経験を語ることはまぎれもない事実であり、重みのある信頼される内容になります。
例えば、火事が起きたとします。「その火事について報道したい」そう思ったら、火災現場にカメラマン、記者が駆けつけられるのはもちろんですが、スタジオを離れられない私はどうするか。