第3168冊目 一瞬で自分を変える法―世界No.1カリスマコーチが教える アンソニー ロビンズ (著), Anthony Robbins (原著), 本田 健 (翻訳)
- 作者: アンソニー・ロビンズ,本田健
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2012/05/23
- メディア: 文庫
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- 疲れた時こそ、胸を張る!
疲れた時に、肩を落とし、大きな筋肉の力を抜いてやると、「疲れた」というメッセージが脳に送り続けられ、本当に疲れた気になる。
しかし、姿勢をしゃんとし、気持ちを奮い立たせて疲れていないと思えば、内面的イメージも変わり、疲れの感じ方にも変化が起こる。
「疲れた、疲れた」と思っていると、どこまでいっても疲れたままだ。しかし、てきぱきと仕事を片づける力が自分にはあると口に出し、意識的でもそのとおりの調整を行えば、身体もそうなっていく。生理学的な変化が精神状態をも変えるのである。
今日、科学の世界では、病気か、健康か、あるいは元気いっぱいか、落ち込んでいるかは、「自分で選べる」というのが常識となりつつあるようだ。
「楽しくやるより、憂鬱になりたい」と、口に出して言う人がいないが、ここで落ち込んでいる人の行動について考えてみよう。
落ち込んでいる人には、非常に明確な特徴があるので、ひと目見ただけで、それとわかる。
まず、歩く時は下を向いている(彼らは体感覚を重視、気が滅入る話だけを自分に語りかける)。肩を落とし、息は弱く、浅い。肉体をうつの状態に追い込むことばかりする。
うれしいことに、高揚感を味わうのも簡単だ。私なら、内面的イメージにはまったく手を加えずに、うつ状態を一瞬にして変えることもできる。
背筋を伸ばして立ち、胸を張り、腹の底から深く呼吸し、顔を上げ、身体も動かしていれば、落ち込んでなどいられなくなる。それが能力を発揮するための生理なのだ。
あなたの脳には、精力的に力を発揮しろというメッセージが届けられ、身体はそのとおりになっていく。
あれができない、これができないと訴えてくる人には、「できるようにするふりをしなさい」と助言すればいい。するとたいていは、「どうしたらいいのか、わかりません」という答えが返ってくる。
そうしたら、「どうしたらいいのかわかっているように行動しなさい。やり方がわかっているような立ち方をし、やり方がわかっているような息のしかたをするんです。今すぐにできるような顔をしなさい」と言う。
その人がまさにそういうふうに立って、息をし、生理機能をそういう状態すると、たちまち自分にもできるような気がしてくる。たったこれだけのことで、精神状態に変化が起きるからだ。
自分にはできないけれど、できるようになりたいことを思い浮かべてみよう。もしそれができたとしたら、あなたはどういう立ち方をするだろう。話し方は? 息のしかたは?
理想の自分、理想の生理状態を思い浮かべ、それに合わせて姿勢を正し、呼吸を整え、表情をつくって、最初の状態と比較してみよう。その違いには注目すべきものがある。
理想的な状態を一貫して継続することで、できるわけがないと思っていたことも、「まるで」できるような気がしてくるのだ。