第3079冊目 FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著),‎ トニ・シアラ・ポインター (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

  • 手――第一印象がものを言う


人は生き残りのために、動くものに反応する。そして人間の賢い手は命を育む(食べ物を与える、抱く、揺すってあやす)ことも、致命傷を与える(殴る、えぐる、殺す)こともできるので、私たちは俊敏に動く手には常に気を配るよう進化してきた。身の安全を守るために手の動きをよくチェックしているから、誰かの手の第一印象が、その人を判断する材料にする。


手の清潔を保つことを心がけよう。人には、健康的に繁栄しそうに見える相手と同盟を結ぶ原始的な欲求がある。手で健全さを表現する必要があり、いつもきれいにして(爪の内側を忘れずに)、神経質に肌をいじるまわした跡や、嚙んでギザギザになった爪などが見えないようにしなければならない。それらは、不安な気持ちを連想させる。


仕事が医療関係(医師その他の医療専門家など)、食品関係(レストランの接客係など)、金融関係(銀行員、資産管理専門家)なら、特に手の手入れは大切だ。販売の担当者は、顧客に商品を見せる際の手の重要性を意識する必要がある。私が知っている宝石商は、自分の手をいつも美しく、それでも控え目に手入れし、顧客に見せる高価な商品を囲んで引き立てる役割を果たすことも意識している。さまざなな調査の結果によれば、何よりもうんざりするのは爪の伸ばした男性だという。男性は手の爪を短くし、磨かずにおくほうがいい。