第2969目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

  • 落ち着きを維持する


カリスマ的な指導者の大半は、大混乱の最中も落ち着いている(あるいはそう見える)ことで知られている。不安は、自分がどのように感じ、どのように振る舞うかに影響を与え、周囲があなたをどのように感じ、どんな反応をするかを変える。そうした変化は、ボディランゲージにすぐ表れることが多い。


リーダーのボディランゲージは、普段から組織内に波及効果をもたらす。危機的状況ではこの効果が増幅される。危機的状況になるとリーダーに注目が集まり、そのすべての動きを人々は不安そうに見つめる。ストレス経路はつねに低度の警告を発し、原始脳の機能が活発になって、人々はリーダーの言葉よりボディランゲージにはるかに強く反応する。ボディランゲージの「感情の伝染力」も、通常よりはるかに強くなる。リーダーの重要な仕事は、適切な精神状態を維持して適切なボディランゲージを広めることだ。冷静さを保つために、あらゆる内面のツールを駆使しよう。とくに次のテクニックがおすすめだ。

  • 生理状態を頻繁にチェックする。これは自分のためであり(生理は心理に影響を及ぼす)、周囲のためでもある(感情は「伝染」する)。
  • 否定的な内面にうまく対処する。あなたの心に押し寄せる否定的な感情は恥ずかしいことではない、自分だけではないと考え、中和させる。
  • 現実の書き換える。悲観的な精神状態から抜け出すために、状況を前向きにとらえる新しい見方をいくつか考える。
  • イメージを思い描いて適切な精神状態を維持する。たとえば、責任転換のテクニックは、不安を和らげるのに役立つ。