第2830冊目 その話し方では軽すぎます! 矢野 香


その話し方では軽すぎます!

その話し方では軽すぎます!

  • 「素の顔」の弱点を知り、カバーしていく


とはいえ、一年365日24時間ずっと、他人の目を意識しなければならない、そう考えただけでも大変で、ノイローゼになりそうです。そこでお勧めしたいのは、気を抜いた素の顔と、演技した顔のギャップを少なくすることです。両者の間に極端な差がなければ、素の顔を見られたとしても被害は少なくてすむからです。


二つの顔のギャップをなくすには、ちょっとしたコツがあります。それは自分の素の顔の弱点を把握し、それをカバーするように心がけることです。


私の場合、「お見苦しい顔事件」により、素の顔の弱点をいくつも知りました。


そこで、素の状態でも口の両わきの口角が上がって、ほほ笑んだ状態になる体操を欠かさず行い、顎を引きすぎて二重顎にならないように注意しています。皆さまも自己演出の総仕上げとして、ぜひ素の顔を把握し、その防御策を実行してください。


誰かに強力を頼めるのであれば、こんな方法で素の顔を知ることができます。「突如後ろから背中をたたいてもらい、振り向いた瞬間の写真を撮ってもらう」または、「待ち合わせをして、一人で待っているときの顔を隠し撮りしてもらう」方法です。


その他、一人でもできるお勧めの方法があります。まず、朝、鏡の前に立って洗面器で顔を洗ってみてください。そのときの顔をチェックするのです。


洗顔時、目をつぶって顔を洗った後、タオルで顔を拭くその前に、目に水が入るのを我慢しながら目をゆっくり開けて、鏡で自分の顔を見てみてください。それがあなたの素の顔です。


眉間にしわが寄っていて、怒ったように見える顔。
眉が下がり気味で、悲しそうに見える顔。
口角が下がっていて、不満そうに見える顔。


いろんな素の顔があるはずです。私がいままで見てきた中で意外に多いのは、口が少し半開きになっている顔です。上唇と舌唇がきちんと合わずに隙間がある状態で、口元に締まりがないのです。


自信がなさそうな頼りない感じを与える顔です。人前に出たときにどんなに偉そうなことを言ったとしても、ふとしたときに見せる素の顔がこれでは、軽く見られても仕方がありません。さぁ、あなたの素の顔はどんな顔ですか?