第2800冊目 人の印象は3メートルと30秒で決まる―自己演出で作るパーソナルブランド  江木 園貴 (著)


  • 余裕を感じさせる話し方→他人の話を笑顔で聞く


笑顔は、相手に好感を与えますが、同時に余裕があるように見える効果もあります。余裕がない人は笑顔も出ませんし、切羽詰まった表情は、相手を不安にさせます。


どんなに会社が切迫した状態にあっても、企業のトップであるならば、ビジネスの場面では何の問題もないという顔であれば、取引先だけでなく、社員までもが不安に感じます。


女性も化粧に手を抜いたり、だらしない格好で出社したりすることは、相手にも自分にもよくない悪循環ですから、そういう事態のときこそ、装いに気合を入れて、笑顔を作ってください。


以前、私のセミナーに参加された女性で、「笑顔が作れない」という方がいました。彼女は、目鼻立ちのくっきりした美人でしたが、笑顔が作れないことで、いつも冷たい印象を与えてしまうというのです。確かに、笑顔を作ろうとすると、頬の筋肉がこわばり、ひきつったように見えていました。いくら美人でもひきつった笑顔には余裕が感じられず、相手をさげすんで見ているように映る場面があります。逆に笑顔を作ると、へらへらした顔になり、「しまりがない」と言われる男性もいました。


このような悩みを解消する表情筋のトレーニング法は、5章で紹介しますが、余裕がある笑顔を作るとは、にっこり微笑み、さわやかな雰囲気で自分の表情を包むことです。口元だけで笑おうとせず、目や頬など顔全体を使って、相手に微笑みかけるとイメージしてください。そういう笑顔で人の話を聞いていると、相手はあなたを余裕のある人だと判断してくれます。