第2454冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)


できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた

  • 思考の無駄をそぎ落とす


ルール71では、無駄を排した行動を学んだ。しかし、無駄をそぎ落とす必要があるのは、言葉や行動だけではない。そもそもの思考から無駄をそぎ落とさなければならないのだ。


この仕事のせいで、休憩時間がどれだけ減るだろうか。
この仕事をする代わりに、休暇は何日取れるだろうか。
これだけ働いても、まだがんばらないといけないのだろうか。
これをすれば「よくやった」とほめてもらえるだろうか。


こんな思考で、時間を無駄にしてはいけない。あなたはこう考えるのだ。


これは部署全体の利益になるだろうか。
この仕事で会社の業績はどれだけ上がるだろうか。
この仕事について、社員みなを納得されられるだろうか。
この仕事に顧客は満足してくれるだろうか。


違いが分かっていただけただろうか? 私が言いたいのは、社員のように考えるのをやめて、会社の視点で考えるようにしなければならないということだ。こう考えると、自分の仕事時間にどんな影響があるかといった問題は、どうでもよくなる。


広い視点を持ち、全体像を眺め、自ら全体像を描く。それは、映画のエキストラでいることをやめて、監督やプロデューサーになるようなものだ。このルールは、自分の頭で考え、自分の足で立つ、自立した個人であるための方法を教えるものである。