第2445冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)
- 作者: リチャード・テンプラー
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2012/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 質問力を身につける
人気者になる。昇進し、成功する。本当に仕事ができる人になる――。こうした目的を達成する最も簡単な方法は、質問をすることだ。
質問をすると、相手の話に本当に興味を持っていることを示すことができる。思慮深く、思いやりがあり、知的で、創造的な人間であることの証明にもなる。愚かな人間は質問をしない。退屈している人間も、怠け者も、質問をしない。
けんか腰の人間は、質問ではなく「断言」する。「そのアイデアは気に入らない。うまくいくはずがない」というような言い方をする。しかし、仕事ができる人は質問をする。言いたいことは同じかもしれないが、言い方をもっと工夫するのだ。
「そのアイデアについてはもっと情報が欲しいな。実際にそのアイデアを採用したらどうなるだろう? 臨時のスタッフを増やせば、注文の増加に対応できるかな? そちらに追加のスタッフを回す余裕はあるだろうか? みんなはどう思うだろうか。もう少し考えよう」
「もう少し考えよう」とは、つまり「このアイデアは却下」という内容を、質問を活用して、きわめて外交的に表現しているだけだ。はっきりと言っていないが、聞いた人はみんな察することができるし、思いやりのある人だという印象を与えることにもなる。
質問なら何でもいいというけではない。本当に興味を持ち、誠実な態度で、相手への思いやりを忘れずに、尋ねる価値のある質問をするべきだ。非難するような質問をして、得をするようなことはほとんどない。
ルール37でも述べたように、どんな嫌われ者でも、ほめられるところは必ずある。質問でも同じだ。どんな人のどんな仕事でも、必ず何か質問をしてみたくなる部分は存在する。
仕事でなくても、趣味や家族のことでもかまわない。「お子さんは元気ですか?」というありふれた質問でも、会話のきかっけになるし、あなたの印象をよくすることもできる。それだけで、職場が打ち解けた雰囲気になるだろう。質問を習慣にすれば、毎日顔を合わせて働く人たちの間に、和やかな空気を生み出すことができるのだ。