第2233目 FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター (著), 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

  • いっしょにいる仲間――これまで考えたことのないノンバーバル


いっしょにいる仲間のことをノンバーバルとみなす人は、ほとんどいない。ところが私がこれまで経営者や採用担当者、CEO、人事担当者と話してきたところでは、どんな人といっしょにいるかは、自分がどう見られるかに違いをもたらすことがあり、実際にもたらしていることは間違いない。


朝、目覚めたときに、「きょうは私が見られるなかで一番平凡で、鈍くて、怠慢で、つまらなくて、いいかげんで、底辺の社員といっしょにいたい」などと考える人間はいないだろう。本当は成功した人といっしょにいたい。ところが、会社内でそういう人といっしょに過ごしている社員がどれだけいるだろうか? そばにいると見下されると思うから、避けてしまう。そんなのは不公平だと言いたいだろうか? そうかもしれないが、人生とは不公平なものだ。人はいっしょにいる仲間で判断され、選択を誤れば昇進の道から外れることもある。エリート主義になれなどと言っているのではない。私たちのまわりには、地位や職業の運命のせいではなく、その行動のせいで私たちの将来をだめにするような人間がいることに、気付く必要がある。


新人は、時間を無駄にするばかりの社員に注意しよう。私の知っている組織では、このような人物が話し相手をほしがり、新人とすぐに仲良くなる。新人は礼儀正しさから、抜け目なくまとわりつく人物の犠牲になってしまう。どんな組織にもそんな人物は存在するし、仕事にも、自分がどう見られるかにも悪影響を及ぼすことがあるから、用心しなければならない。