第2120冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)
- 作者: リチャード・テンプラー
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2012/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 控えめに約束し、約束以上の仕事をする
水曜までにできるとわかっているなら、必ず金曜までに仕上げると言おう。一週間でできるときは、二週間と言おう。これは嘘ではない。ただ慎重な態度をとっているだけだ。
この行動パターンが周りにも気づかれたなら、堂々と認めてしまおう。ただ「不測の事態を計算に入れているからだ」と説明すればいい。それで文句を言う人はいないはずだ。
「控えめに約束する」、これがルール5の最初の半分だ。ここで大切なのは、約束よりも早く仕上げることだ。
「約束よりもいい結果を出す」これがルール5の残りの半分だ。
たとえば、スタッフを二人増員するだけで日曜の夜までに展示ブースを設置すると約束したなら、それを実行するのは当然だ。それに加えて最大のライバルを展示会から撤退させるぐらいのことをしておきた。
もちろん、やりすぎないように注意することも大切だ。自分の権限を越えたことにまで手を出してはいけない。しかし、私の言いたいことは分かってもらえただろう。
言うまでもないことだが、あまりにも見え透いた作戦になってしまうとかえって逆効果だ。「またいつもの作戦か」と思わせるのではなく、嬉しい驚きを提供するのが大切だ。
たまには「できない人」のふりをするのも効果的だ。
新しいテクニックやソフトウェアについて、本当は裏も表も熟知しているのに、知らないふりをするのである。「困ったな」などと言いながら、誰も使えない表計算ソフトを駆使して予算を完成させれば、周りはびっくりしてあなたに一目置くだろう。
ここで守らなければならない鉄則がある。それは、約束以下の仕事は絶対にしないということだ。期限は必ず守り、できると言ったことは必ずやる。そのためには徹夜しなければならないとうのなら、徹夜するしかない。
時間が必要なら、最初に話し合っておくべきだ。多くの人は、嫌われたくないばかりに、言われたとおりの期限で同意してしまう。安請け合いし、結局は守れなかったなら、最初に「ちょろいヤツ」と思われ、後で「できないヤツ」と思われてしまうのだ。