第3956冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田 則夫 (著)

 

 

 

 

-マンネリに陥りやすい体質

 

いつもの定型業務をただ漫然と繰り返し、継続的なレベルアップが図れなくなる。これが、マンネリに陥った職場の典型的な特徴である。

 

この体質に陥っている職場の多くは、業務遂行姿勢が、利用者本位ではなく、勝因主導型になっている。職員がいかに手っ取り早く業務を終えられるか、いかに楽に業務を終えられるか、何のためらいもなく職員の都合を最大限優先する状況に陥っている。職員は依然から同じやり方で業務を行ってきたし、これまで問題を指摘されたことがないから大丈夫と高をくくっているが、実はいつ辛辣な形で苦情が寄せられてもおかしくない状況となっている。あるいは、いつ虐待通報されても不思議ではないほど、低レベルの業務状況・接遇状況になっているケースもある。

 

 

 

問題意識が希薄な体質

 

問題意識とは、「日頃当たり前に行っている業務を、徹底的に利用者の立場にたち、本当にこのままでよいのか、クエスチョンを投げかけ点検する。その結果、不十分な点がある場合は、解決に向けて行動を起こす」という意味である。問題式が希薄な体制に陥った職場では、日々の業務がただ漫然と繰り返されるだけで、クエスチョンが投げかけられることはない。業務のチェックが適宜行われているので、不十分な状態が長年にわたって放置される状況となる。問題や課題が山積みするだけで、レベルアップが図れない職場に成り果ててしまう。