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第3928冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる!
-適切な指示・命令がチームを動かす
指示・命令とは「やりたくならなければならなくてもよい」ものではなく、「必ずやらなければならない」仕事です。そのため、指示・命令は「強制的にやらせるもの」と思われがちですが、地位や立場などの権力で一方的に動かすのはよくありません。スタッフとコミュニケーションを図り、理解させ、スタッフを動機づけることで、その仕事に取り組むように仕向けるのが、本来のやり方です。
指示・命令には文書によるものと口頭によるものがあり、その両方で行う場合もあります。口頭による指示・命令は細かい業務を伝えるのに適しています。そのときスタッフの表情を見て理解しているか、やる気があるのかを確認していきます。
指示・命令の伝え方にはいろいろなタイプがあります。その目的によって、あるいはスタッフの習熟度、理解度に応じて、リーダーはより適切な方法を選ぶ必要があります。
直接型
直接、指示、命令することで、細かい点まですべてリーダーが決めるので、指示・命令した内容について責任を負う。非常時や新人教育向き
依頼型
相手が延長のスタッフだったり、相手にある程度任せた方がよい場合は、依頼型で指示・命令するとよい。一般的な指示・命令
示唆型
スタッフの自主性に動いてもらうときの指示の方法。意欲的なスタッフにはやはり重い責任を与え、成果を上げさせて成長を促す
募集型
スタッフの積極性が求められる。その仕事がスタッフにとってややリスクがあるような場合にも適している。スタッフ自身が責任をもってその仕事を行うが、最終的にはリーダーが責任を負う
スタッフのやる気はリーダーの指示の出し方次第
指示されたスタッフが迷わずに自信をもって仕事をするために、リーダーはよい指示・命令の出し方をしましょう。威圧的にならないように声のトーンなどにも気をつけて、よい指示・命令の出してください。
よい命令・指示の4条件
相手の経験値に合っている
相手が納得や興味・関心をもてる
相手が実行できる
双方向の関係がある
具体的な指示・命令かどうかをチェック
なぜその仕事をするのか(目的)を示しているか
ゴール像を示しているか(動機づけ)
漏れのないように6W2Hを念頭に正確に伝えているか
メモなどにして、断片的にならないよう示しているか
重要ポイントは念を押しているか
相手の理解度を確認したか
報告のタイミングを伝え方