第3910冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる! 近藤崇之 (監修)

 

 

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

  • 発売日: 2017/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

-リーダーに求められる6つの能力

 

傾聴能力

相手の立場に立って聴くことができる

 

共感能力

相手の立場に立ち、想いを共有して支援できる

 

評価能力

評価基準に基づいて適切に評価できる

 

説得能力

相手が理解できる言葉で話し、納得させられる

 

対話能力

相手の意見を十分に引き出し、納得するまで話し合うことができる

 

遂行能力

期待されたことを、実際に行うことができる

 

チームリーダーが担うべき役割と必要な能力について

チームリーダーは重要なキーパーソン。その役割には、介護過程の豆地面とも含めたOJT機能と労務管理も含めたマネジメント機能がある。

 

チームリーダーが担うべき役割は、「障害を持つ方の状況に応じた対応」あるいは「障害の程度に応じた対応」とすべき。また、立場に応じて一定水準の介護技術を指導・伝達する役割がある(したがって、「自らが持っている介護技術」の指導・伝達では意味合いが異なるため、「チーム内の介護職に対する介護技術の指導・伝達」という表現にすべき)。

 

効果的かつ効率的なケアが提供されているかどうかという観点で役割分担を整理する場合、基本的なケア、介護過程のマネジメント、チームマネジメント、事業マネジメントといった4つのレベルで議論を整理してはどうか。

 

介護以外にも、利用者に寄り添い、コミュニケーションを図り、生活歴まで含めた支援を行うことが必要。専門性の向上にあたっては、このような支援も含めたうえで検討する必要がある。

 

業務と人、指示と改善で分けられる

介護リーダーの仕事にはいろいろなものがありますが、大きく4つの領域に分けて考えることができます。まず業務に関するもの、もう1つは人に関するものがあります。次に維持することと、改善・改革を図ることがあります。これを組み合わせると4つの領域になります。

 

たとえば「業務の管理」で、個別業務計画の作成、サービス担当者会議の出席などがあります。「人材の管理」で、スタッフの勤務状況を把握することなどがあります。この2つのチームを維持管理するためのリーダーの仕事領域です。

 

「業務の改善」で、今の業務を改善したりリスクを避ける対策を立てたりすることdせう。「人材の育成」で、新人を育成したり業務の手順を教えたりすることが含まれます。この2つは現在のチームを改善し、よりよいものにしていくための業務といえます。

 

リーダーはこの4つの領域の業務をバランスよく行うことが望まれます。

 

もしリーダーが日々の業務に追われていたら、4つの領域のバランスを保つことはできません。

 

ありがちなのは、第1の領域のことに追われている場合です。たとえば、利用者介助に追われてしまったり、クレームが多く対応に追われてしまったり……。こうなると、第3、第4領域の仕事が行われず、業務が改善されないので効率が悪くなりクレームが増える、スタッフの育成が不十分で離職が増え現場はますます忙しくなるなどの悪循環に陥ります。