第3803冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田 則夫 (著)

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか

 

-共感力

 

 

共感力とは、相手の視点から物事をとらえ、考える力だ。この力は、利用者や家族に対して発揮されなければならないし、部下・後輩に対しても示されなければならない。チームリーダー、主任、中間管理職の立場であれば、上司に対しても発揮することが求められる。

 

 

共感力を発揮するためには、専門的な知識が求められる。認知症、知的障害、発達障害精神障害がある人の立場にたつためには、認知症や各種障害に対する的確かつ十分な知識が必要になる。支援した経験があるだけでは、相手の立場にたつことはできない。支援する側からとらえた利用者増に過ぎないからだ。

 

 

部下・後輩、上司に対する共感に関しては、今、その人はどのような役割を担っているのか、どのような使命を果たすことが求めらえているのかを理解することも必要だ。それがわかっていなければ、もし自分が同じような役割や使命を担う立場になるとどのような心理状況になるか、思いを巡らすことはできない。相手の立場を把握できなければ、適切かつ的確に、相手をサポートすることも困難になる。

 

 

共感を言葉だけに終わらせず、行動へと移すには、専門性を磨き、ともに働くすべての職種、職階職員の役割と使命に関する理解を深める取り組みが必要となる。