第3676冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田則夫(著)

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか

 

 

 

-職員に安心感を与えるような対応をする

 

 

管理監督者のポジションに就く上司が現場を訪ねてくると、職員は緊張する。上司にその意識がなくとも、部下として働く職員は「悪いところがないか監視。点検されているのではないか」という思いに駆られやすい。強い緊張感は抱かなくとも、何となく居心地の悪さを感じる人もいる。管理職員がどのような意図で来ているのかわからないと、職員は「何しに来たんだろうね」と揶揄し、不満感を露わにする。

 

 

現場に対する理解を深めるために、現場を訪問するのは絶対に必要なことだ。が、誤解を受けたり、迷惑がられたりする状況は避けなければならない。

 

 

誤解を受けないようにするためには、どうすればよいか。現場への訪問を歓迎してもらえるようにするためにはどうすればよいか。最も有効なのは、職員を大切にしているという姿勢を明確に示すことだ。職員が安心して、リーダー職員を迎え入れることができるよう、最大限の配慮をすることである。

 

 

留意すべきポイントはシンプルだ。現場を訪ねるときには、よき人間関係を築くための基本を忠実に守る。この点に尽きる。安心感を与える、表情、立ち居振る舞いを心がける。ちょっとした仕草、表情や言動から、優しさや思いやりが伝わるようにする。部下・後輩を大切にしている、という思いが伝えるよう

心がける。これがキーポイントだ。

 

 

現場を訪ねたとき、実際に目にする職員の仕草、行動、表情などをプラスの視点でとらえるという視点も重要だ。明らかな権利侵害行為に対して毅然たえる態度を示すのは当然だが、何気ない形で職員が見せる表情、仕草、立ち居振る舞いなどはプラスの解釈をしながらみるという姿勢を貫くようにする。