第3507冊目  FBI捜査官が教える第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター   (著), 西田 美緒子 (翻訳)

 

 

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

 

 

 

会う前に声を聞くことは多く、そのときの声から印象が生まれる。もし電話の声で驚くほど不快になれば、本人に会う気が起こらないのは想像できるだろう。

 

 

相手の注目を引いて、さらにそのまま注目を保っておきたいなら、声を抑えること。声を張り上げないことだ。静かな声の落ち着いた話しぶりによって、言葉に力強さ、威厳、強い意志をにじませることができる。これは直感に反するやりかたで、仕事でも日常生活でも十分に活用されていない。多くの人は大声や絶叫によって力が生まれると思っている。でもそうではない。スーパーマーケットで子どもに向かって「やめなさい」と大声を張り上げている親や、言うことを聞かない犬を怒鳴り散らしている飼い主をよく見かける。ところが、声はどんどん大きくなるのに、無愛想な子どもも犬もいっこうに悪さをやめない。反社会人格障害の男が、かつてこう言っていたのを思い出す――「おまえが俺に向かって怒鳴り始めるのが好きなんだ」。「どうして?」と、私は尋ねた。「だって、やつらがカッとなった証拠だもの」。相手に自分の言うことを聴いて欲しかったら、自分を尊重してほしかったら、声を抑えるようにしよう。