第642冊目 2分以内で仕事は決断しなさい スピード重視でデキる人になる! 吉越浩一郎/著
- 作者: 吉越浩一郎
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2005/04/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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目次
第1章 スピードのない会社は生き残れない
第2章 会議でスピードは速くなる
第3章 利益を生み出す「ムダ取り仕事術」
第4章 仕事を100倍面白くする方法
第5章 デキる社員は勝手に育つ
第6章 利益を生む組織を作りなさい
ノウハウは学ぶのでなく盗め
ある日、路上でタクシーを拾おうとしたときのことです。目的地に向かう車線の脇で立っていたら、反対車線からタクシーがやってきた。
何となく視線を感じてふと見ると、運転手さんと視線が合い、彼が目を動かしてて「逆方向ですか?」と聞いてくる。私が反射的にうなずいた途端に、運転手さんはウインカーをつけてUターンの合図を出した。
わざわざUターンしてくれるのだから、私はもうそのタクシーに乗らざるを得ない。待っている間に、私のいる側の車線を空車が2〜3台通りすぎましたが、手を挙げて止めようとも思わなかった。
Uターンしてくれたタクシーに乗り込んで、私はすぐに尋ねました。
「運転手さんは、いつも成績がいいでしょう」
すると、彼は照れながらこう答えた。
「おかげさまで、うちの営業所ではいつも売上高は1番、悪くても2番です」
考えてみれば不思議なものです。どのタクシーもハンドルはひとつでタイヤは4つ。いったん営業所を出たら、どこを走ってもいいし、どこで客待ちしてもいい。運転手さんに与えられた条件は、誰だって同じです。
それなのに、どうしていつも1番の人と、それなりにしか稼げない人の差がついてしまうのか・
それは技を盗む能力が違うからです。仕事のノウハウは自分から学べと書きましたが、より正確に言うなら、ノウハウは盗むものです。私が乗ったタクシーの運転手さんも、他のタクシーからいろいろなテクニックを盗んで成長してきたに違いないのです。
昔から職人の世界では「技は盗むものである」と言います。
料亭で見習いの人が刺身の切り方を教えてくださいと頼んでも、手取り足取り教えてなんてくれません。もちろん料理教室を開いてくれるわけでもないし、板前になるためのテキストがもわえるわけでもない。先輩の板前さんが魚を切る姿を見て、包丁の入れ方を覚えておく。感覚としては、やはり「学ぶ」というより「盗む」といったほうが近い。
料亭では、技を盗める人だけが1流の板前に育っていきます。
これはビジネスの世界でも同じです。上司や同僚の仕事ぶりを見て、そこから技を盗める社員は確実に伸びていきます。教えてもらうのを受け身で待っているような社員は論外なのです。
またノウハウを教えてほしいと頼む社員もいけない。「教えてください」というのは、料亭ではレシピを教えろと要求しているようなもの。それで腕の良い板前になれるのなら、料理本を読んだ人はみんな1流の板前です。
料理の世界はそんなに甘くない。同じ魚でも、大きさや季節によって脂ののり方は微妙に違います。そうして微妙な違いを知って上手に刺身を切るにはやはり「学ぶ」のではなく「盗む」しかない。
学ぶことは誰でもできます。しかし、盗むとなるとそれなりの能力が必要になる。その能力を磨くことができるかどうかで、社員の成長の度合いも変わってくるのです。
あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪
今日の声に出したい言葉
「社会常識とかマナーとかは、先輩の姿を見て盗むようにしました。地元の子どもたちの世界ではあり得ないような別世界の人々と会えるのが何より楽しかったです」――矢内 理絵子
感想
今日から優れた人のノウハウを「盗み」ます。
優れた人と同じことをすれば同じような結果がでます。
具体的には、視覚、聴覚、触覚に注目します。話し方を盗む場合には、話すスピード、抑揚、声の高低、間の使い方に意識を集中して、同じように声を出します。
また1、2回やっただけでは身につかないので、100回、500回、1000回と回数を重ねてできるまで続けます。
私は優れた人のノウハウを「盗み」ます。
- 作者: 吉越浩一郎
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